こんにちは。長内です。
今日はサクソフォーン教本のp23からの内容をやっていきます。
前回はタンギングの練習を行いました。
本日も基礎練習としてタンギングの練習をまず行います。
そして、その後実際に曲の中でどのようにタンギングを使うのかということをご説明させていただきます。
使用教材
楽譜の苦手な方でも基礎から確実にじっくりとサックスの演奏方法を学んでいける本です。
私のレッスンでは、初心者の方には必ずこの本を使って指導させていただいています。
この記事の対象の方
- 「サクソフォーン教本」を購入済み
- タンギングをどのようにやるかはわかっている
- どのような場面でタンギングをつけるかがわからない
第4回目のレッスンの内容
- 基礎練習(ロングトーン・タンギング)
- アーティキュレーションの基礎
- アーティキュレーションとは
- スラ―とタイの見分け方
- タンギングをするのはどのような時か
3.練習曲5~10
この記事の執筆者
私、長内(オサナイ)は中学生の時にサックスを始めて、その後愛知県立芸術大学という大学でクラシックサックスを専門的に学びました。
卒業後はヤマハの大人向けのポピュラーミュージックスクールで講師として仕事をし、現在は私個人の音楽教室でサックスの指導をしています。
サックスの演奏歴は約25年です。
1.基礎練習(ロングトーン・タンギング)
まずレッスンの最初に基礎練習を行います。
これは普段、一人で練習する際も必ず毎回行うべき内容のものです。
✔ロングトーン
ロングトーンは好きな拍数で良いと思いますが、今後、ひと息で吹く拍数がどんどん長くなっていきますので、できれば8拍のロングトーンを練習してみましょう。
✔タンギング
まずは、テキストp.22の内容でタンギングをしてみましょう。
そして、今日は四分音符のタイミングでタンギングをする課題が出てきますので、こちらの譜例のタンギングにもトライしてみましょう。
2.アーティキュレーションの基礎
✔アーティキュレーションとは
本日のレッスンでは「指を動かすのと同時にタンギングを付ける課題」を練習していくことになります。
テキストp.19~20のLesson1の課題でも指を動かしていましたが、タンギングは付けていませんでした。それはこの課題にはスラ―という記号がついていたからです。
このスラ―の意味は
「音と音をなめらかにつなぐ」
という意味です。
サックスで演奏する際に、このスラ―の記号がついている場合はタンギングをつけずに指だけを動かします
逆にこのようにスラ―が付いていない場合は指を動かすと同時にタンギングを一つ一つの音につけます。
管楽器では一般的に
- タンギングをつける、つけない
- タンギングをどのようなニュアンスでつけるか
などといった舌でする作業全般を「アーティキュレーション」と言っています。
✔スラ―とタイの見分け方
前回のレッスンではタイという記号が出てきていました。
これは見た目はスラ―とまったく同じです。
ですがタイは
「2つの音符を切れ目なしにつなげる(二つの音符の長さを足す)」
という足し算の意味でしたが、スラ―は
「なめらかに演奏する(タンギングをしない)」
というまったく違う意味です。
タイとスラ―には以下のような特徴があります。
- タイは1つずつにしかつかない・スラ―は3つ以上の音をまたいでつくこともある
- タイは同じ高さの音同士だけにつく・スラ―は異なる高さの音にもつく
- スラ―とタイが共存することもある
一つ一つ見ていきたいと思います。
●タイは1つずつにしかつかない・スラ―は3つ以上の音をまたいでつくこともある
タイは1つずつを結ぶことしかできません。
仮に3つの音の長さを足したいときには
このようにタイを2つ書く必要があります。
つまり、このような表記がされている場合は「スラ―」ということになりますので、全ての音にタンギングをつけて音を区別させます(後述)
●タイは同じ高さの音同士だけにつく・スラ―は異なる高さの音にもつく
タイは同じ高さの音同士にしかつきません。
なので、たとえこのように
一つずつ結んでいても(このような表記をすることはまずありえませんが)この場合はスラ―ということになり、なめらかに演奏します。
タンギングをつけずに指を動かします。
●スラ―とタイが共存することもある
このようにスラ―とタイは同時に存在することもあり得ます。
この場合は
- 最初の二つのソはタイが付いているので4拍間、音をのばす
- フレーズ全体はスラ―が付いているのでタンギングなしで演奏する
ということです。
✔タンギングをつけるのはどういう時か
●スラ―がついていないとき
この譜例のようにスラ―がついていないときはタンギングをつけてください。
●スラ―の最初の音
スラ―の最初の音は基本的にはタンギングをつけます。
ただし、音楽の表現上、やわらかく音を出したい時などに、タンギングをつけずに演奏する場合もあります。
●スラ―がついていても同じ高さの音が連続しているとき
このようにスラ―がついていても同じ高さの音が連続している時はタンギングをつけます。
もしタンギングをつけないと音がつながってしまい、「タイ」になってしまいます。
ただし、あくまで「なめらかに」演奏する必要がありますので、音と音の間が空きすぎる「ブツ切れ」の状態にはならないように気をつけてください。
この「サクソフォーン教本」ではこのパターンの譜面はほぼ出てこないのですが、実際には見かけるパターンですので覚えておきましょう。
3.練習曲5~10
✔練習曲5~8
それでは実際に練習曲をやっていきましょう。
ここではすべての音にスラ―がついていませんので、指を動かす時に必ずタンギングをつけましょう。
この時に気を付けることが
- 指のタイミングとタンギングのタイミングを揃える
- 音がブツ切れにならないようにする
以上2点です。
✔練習曲9~10 4分音符
ここで4分音符が出てきます
4分音符は1拍のばす音符です。
音をのばす時は次の拍のはじめギリギリまで音をのばすのでした。
なので四分音符は2拍目の最初ギリギリまでのばしましょう。
それでは練習曲9と10をやってみましょう。
以上で第4回目のレッスンは終了です。
お疲れさまでした。
今回説明したアーティキュレーションについては非常に理解が難しい箇所でもありますので、今後色々なパターンが出てくるたびにその都度説明をしていきます。
初心者の方でも楽器の持ち方から丁寧に指導させていただいております。
またネットからの申し込みの場合は入会金が通常1万円のところを半額の5000円にさせていただいております。
1回のみの受講も可能ですのでぜひレッスンにお越しください。
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