こんにちは。長内です。
今日はまず先生と生徒さんの二人でのアンサンブルを行います。
アンサンブルとは合奏のことです。二人以上で一緒に演奏することですね。
そして後半ではオクターブキーというキーを操作して、ドの音より高い音域をたくさんやっていきます。
こちらも、指づかいとしては今までとそれほど変化はありませんので、すぐに出来るようになるとは思いますが少しコツがいりますのでその点をご説明していきます。
使用教材
楽譜の苦手な方でも基礎から確実にじっくりとサックスの演奏方法を学んでいける本です。
私のレッスンでは、初心者の方には必ずこの本を使って指導させていただいています。
この記事の対象の方
- 「サクソフォーン教本」を購入済み
- ドシラソファミ・シ♭・ファ#の指づかいがわかっている
- テキストのp.30までが終わっている
- オクターブキーの操作の仕方はまだわからない
第9回目のレッスンの内容
- 基礎練習(ロングトーン・タンギング)
- アヴィニョンの橋の上で
- オクターブキーを使った音
- 練習曲1~6
この記事の執筆者
私、長内(オサナイ)は中学生の時にサックスを始めて、その後愛知県立芸術大学という大学でクラシックサックスを専門的に学びました。
卒業後はヤマハの大人向けのポピュラーミュージックスクールで講師として仕事をし、現在は私個人の音楽教室でサックスの指導をしています。
サックスの演奏歴は約25年です。
1.基礎練習(ロングトーン・タンギング)
本日も基礎練習を行います。
基礎練習は楽器を吹くときは毎日行いましょう。
しかし、曲を吹くことに比べると退屈な作業ではありますので、どうしてもサボリがちになってきます。
ですが、短い時間でもいいのでやるよう毎回やるようにしてみてください。
✔ロングトーン
前回同様、チューナーを見ながら行ってみましょう。
まだ音程が合わなくても気にしなくて結構です。
具体的な合わせ方は次回のレッスンで学習する予定です。
現段階では「サックスはこれだけ音程が正しくないものだ」ということを認識するだけで結構です。
✔タンギング
これも前回と同様に行いましょう。
音と音の間が空きすぎないように、なるべく滑らかにタンギングは行ってください。
どうしても音の間があきすぎてしまうという方は息の勢いが足りないことが原因と考えられます。
息を吸う時と吐くときに、お腹に圧を加えて息のスピードを上げてください。
イメージしては風船を膨らませる時くらいの息の圧力とスピードです。
2.アヴィニョンの橋の上で
✔大譜表について
それではテキストのp.31を開いてください。
ここで曲が掲載されています。
「アヴィニョンの橋の上で」という曲ですね。
タイトルだけ見るとどんな曲か想像ができないかもしれませんが、実際に聞いてみると「なんとなく聞いたことがあるかも」という曲だと思います。
この曲ですが、大譜表で書かれていますので上の段が「生徒」、つまりあなたのパート、下の段が「先生」つまり私のパートということになっています。
なので、今回は上の段だけを練習していただければOKです。
✔演奏上気をつけるポイント
今回の課題は今までやってきた内容が出来ていれば特に目新しいものはありません。
- 4分の2拍子の曲なので小節が2拍で構成されている
- 調号(ト音記号の隣)にシ♭。シの音は何も書いていなくても♭
- スラ―はついていないので全てタンギングを行う
以上3点に気をつけながら練習を行ってください。
それでは以下の動画に合わせながら練習を行ってみましょう。
一つ目の演奏では生徒と先生の二つのパートをアンサンブルさせた音源が出てきます。
二つ目の演奏では先生のパートのみを収録していますので、上手くハモらせながら演奏してみてください。
3.オクターブキーを使用した音
それではテキストのLesson5に進みましょう。
ここで高い音の指使いが出てきます。
サックスではこの高さの「レ」の音より高い音域では左手の親指のところにあるオクターブキーというキーを押します。
このキーを押せば下の音域と同じ指づかいをしても高い音域の音が鳴るというキーです。
✔オクターブキーの操作方法
次にオクターブキーの押さえ方ですが、親指の先をオクターブキーにあらかじめ常に置いておいて、必要なときだけ親指の先で押さえます。
つまり今後は、常に親指の先はオクターブキーの上に置いておくようにしましょう。
✔オクターブキー操作のダメな例① 横滑り
オクターブキーの操作方法でダメな例を説明させていただきます。
まず一つ目は親指を横滑りさせてオクターブキーを押さえる時だけキーの上に親指移動させるやり方です。
曲のテンポがゆっくりなときはこのやり方でも出来るかもしれませんが、速い動きに対応できなくなりますのでこの押さえ方はしないでください。
✔オクターブキー操作のダメな例② 親指を浮かせる
次にやりがちな動き方ですが、親指を一度浮かせてからオクターブキーを押さえるやり方です。
これも速い動きに対応できなくなりますし、楽器がぐらつく原因にもなりますので、このやり方もしないようにしてください。
✔レの指づかい
ここから実際にオクターブキーを押した指づかいを学習していきますが、先ほども申し上げた通り基本的には
「今までの指づかい+オクターブキー」
ですので、特に難しくはありません。
ただしここまでで「レ」の指づかいだけはやってきていませんでしたので、ご説明させていただくと、
「ミの指づかいに右手薬指を足す」
というだけですね。
今回はp,32とp.33をすべて練習していきますので全ての音をロングトーンしてみましょう。
✔p.32と33に出てくる指づかいの音をすべてロングトーンしてみよう
それではまずレからラの音をすべてロングトーンしてみましょう。
指づかいは「今までの指使い+オクターブキー」ですので、レの指からスタートして下から順番に指を離していけば良いです。
次にファ#の音もロングトーンをしてみましょう。
高いファ#の音も前回やったファ#の音と同じ指にオクターブキーを足します。
もし高い音で音が下の方にひっくり返る。もしくは「ゲロゲロゲロー」みたいな変な音が出るという場合にはお腹に力が入っていません。
息を吸う時、吐くときに軽くお腹に力を入れて勢いよく息を出すようにしてみましょう。
4.練習曲1~6
それでは練習曲の1~6をやってみましょう。
以下に、それぞれの曲で気をつけるポイントを提示させていただきます。
練習曲1
オクターブキーを押してレより上の音域で順次進行となっています。
スラ―がついていますのでタンギングは行わないでください。
ここまででお伝えした
- 親指の押さえ方
- 息の使い方
に気をつけながら練習を行ってみましょう。
練習曲2
調号、ファ#がついています。
出てくるファの音はすべて#となりますので気を付けましょう。
それ以外に気をつけるポイントは練習曲1と同じです。
練習曲3
ここで音の跳躍が要素として入ってきます。
一気にたくさんの音が今回出てきましたので楽譜を読むのが苦手という方にとっては少し厳しいかもしれません。
あらかじめ、「ドレミ」で楽譜を読んで、スムーズに演奏出来るようにしておきましょう。
また、この曲ではスラ―が付いていませんので、全ての音にタンギングを行ってください。
練習曲4
ここで高いラの音が出てきますが、この音は5線をはみ出しています。
このように5線からさらに上の部分にある音に使用される線のことを加線と言います。高音域ではこの加線が増えていきます。
練習曲4ではすべての音にタンギングが必要です。
もし高音域でタンギングがしにくいという場合はタンギングのみで練習してみましょう。
練習曲5
オクターブキーを用いた音域で比較的早い動きを行うことを目的とした練習曲です。
速い息のスピードを保ちつつ安定して演奏できるよう心がけましょう。
練習曲6
ここではスラ―が途中で途切れている部分がありますのでアーティキュレーションに気を付けながら練習していきましょう。
(※アーティキュレーション・・・タンギングをするしないの区別のこと)
以上で第9回目のレッスンは終了です。
オクターブキーを使用することで一気に音域が広がりました。
音域が広がったことで楽譜を読むことや、タンギングが難しくなったと感じることも多いと思います。
今日やった内容はもう一度練習して、安定した音で音を鳴らせるよう練習してみてください。
初心者の方でも楽器の持ち方から丁寧に指導させていただいております。
またネットからの申し込みの場合は入会金が通常1万円のところを半額の5000円にさせていただいております。
1回のみの受講も可能ですのでぜひレッスンにお越しください。
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