こんにちは。長内です。
本日はまた低音域に戻って、レの指とドの指づかいを学習します。
指づかいはそれほど難しくはありませんが、息の量がたっぷりと必要なため、音のコントロールが難しい音域です。
ドの指づかいをするときに小指がとどきにくいという方向けに、より易しく押さえるコツも説明しています。
また、本日より新しい曲集を使用して、曲の練習を行っていきます。
ここまで学習してきた内容を思い出しながら、楽しみながら練習してみましょう。
使用教材
楽譜の苦手な方でも基礎から確実にじっくりとサックスの演奏方法を学んでいける本です。
私のレッスンでは、初心者の方には必ずこの本を使って指導させていただいています。
本日からこの教材も使用していきます。
この曲集は階名(ドレミ)があらかじめふってありますので、楽譜の苦手な方でも、曲の演奏を楽しんでいただけます。
また100曲近くの様々なジャンルの曲が収録されていますので、初心者の方が曲を練習しながら、色々な音楽に触れていくことができます。
この記事の対象の方
- 「サクソフォーン教本」「初級アルトサックスレパートリー曲集」を購入済み
- 低音域ミ~高音域ラまでの指使いを学習済み
- テキストp.40までの指使いを学習済み
- 一番下のドの指づかいの時に小指が遠く感じるという方
第12回目のレッスンの内容
- 基礎練習(チューニング・ロングトーン・タンギング)
- 低音のレの指づかい、練習曲1
- 低音のドの指づかい
- 練習曲2~4
- きらきら星・春の小川
この記事の執筆者
私、長内(オサナイ)は中学生の時にサックスを始めて、その後愛知県立芸術大学という大学でクラシックサックスを専門的に学びました。
卒業後はヤマハの大人向けのポピュラーミュージックスクールで講師として仕事をし、現在は私個人の音楽教室でサックスの指導をしています。
サックスの演奏歴は約25年です。
1.基礎練習(ロングトーン・タンギング)
✔チューニング
楽器を出したら、なんでも良いですので何か音を出して息を楽器の中に送り込みます。
そして楽器が少し温まったところでチューニングを行いましょう。
楽器は気温の変化に影響されて音程が変化していきます。
- 楽器の温度が下がる→音程が下がる
- 楽器の温度が上がる→音程が上がる
という変化が起きます。
気温の下がる時期は、楽器を少し温めてからチューニングを行ってください。
✔ロングトーン
昨日までに学習した音域すべての音でロングトーンを行ってみましょう。
本日は、チューナーを見ながらロングトーンを行ってみましょう。
おそらくチューナーを見ながらロングトーンをした際に、めちゃくちゃな音程になっていると思います。
今日は少しそれを改善しましょう。
サックスはマウスピースをかむ強さによって音程が大きく変化します。
- 強くかむ→音程が高くなる(ただし限度あり)
- 弱くかむ→音程が低くなる
という関係性があります。
今回はオクターブキーを押したレの音より上の音域ではマウスピースを弱くくわえて(顎をひいて)出来る限り正しい音程に近づけてみましょう。
低音域のコントロールはまだ難しいかと思いますので本日はそれほど気にする必要はありません。
✔タンギング
今日は前回行ったタンギングを速く行ってみましょう。
♩=72でこれまでタンギングの練習を行ってきたと思いますが♩=120くらいまで上げられる方はテンポをアップしてみましょう。
2.低音のレの指づかい、Lesson7、練習曲1
✔オクターブキーを離すだけです
低音のレの指づかいがテキスト上では初めて登場してきますが、すでに学習したオクターブキーを押したレの指づかいからオクターブキーを離したものと同じですので、特に新しい内容はありません。
✔低い声を出すときのように息を出しましょう
テキストにも記載がありますが、低音域を吹くときには低い声を出すときのような感覚で息を出す必要があります。
一度試しに低い声を出してみてください。
そのときに
- 舌の位置が下がる
- 喉の奥が広がる
- 息の方向が下に向かう
という感覚がありませんでしたか?
サックスを吹くときも同じように低音域を演奏するときは、口や喉の状態が変化していきます。
指だけを変えても、きちんと音は鳴ってくれませんので、自分の声で歌っているようなつもりでサックスを吹くようこころがけてください。
✔練習曲1
それでは練習曲1を演奏してみましょう。
1段目で段々と音域が下がっていきますので、さきほど歌っていただいたような変化を意識してみてください。
また、サックスは低音域になればなるほど息の量をたっぷりと必要としますので、息が足りなくなった場合は、ブレス記号や休符がなくても息継ぎをしていただいて構いません。
3.低音のドの指づかい
✔小指はテーブルキーという箇所を押さえます。
低音のドの指使いは、レの指に小指を足します。
画像で示している、下のテーブルキーを小指で押さえます。
押さえ方としては、このように小指でテーブルキーをつかむような感じでしっかりと押さえます。
そうしないとタンポ(キーパッド)が浮いてしまって、ドの音に変わってくれません。
小指の先で押さえるのでなく、小指全体を使って、しっかりとつかみましょう。
✔手首の角度を変えましょう(小指がとどかないという方は確認しましょう)
手の大きさは個人差が大きい部分ですので、小指がとどきにくいという方も中にはいらっしゃると思います。
そのような方はまず、以下の写真のように手首の角度を変えることが出来ているかチェックしてみてください。
写真のようにドの指づかいの時には、レの指使いに比べて手首が下がっているのがお分かりになるかと思います。
ドの指使いをするときには、指だけで操作するのではなく手首を動かして指を近づけるようにしてください。
このときストラップの位置が低く、右手の親指で常に楽器を持ち上げている状態になっていると、手首のスナップを利かせることができませんので、右手の親指で楽器本体を支えることのないよう気をつけてください。
練習曲2~4
✔練習曲2
低音のドの指づかいの練習曲です。
音域の変化とともに、息の使い方が変わるのを意識しましょう。
息が足りなくなるという方は最初は途中で息継ぎをしたり、のばす長さを短くするなどして練習を進めましょう。
✔練習曲3
低音域でスラ―を用いた練習曲です。
タンギングがないと、音域が変わったときに舌の位置が変化しにくいため、音がひっくり返りやすいです。音域が下に行くときには低い声を出すような感覚で吹いてみましょう。
この練習曲も息が足りなくなった場合は、スラ―の途中でも息継ぎをしていただいて構いません。
✔練習曲4
この曲はト長調の曲です。調号にファ#がついていますので出てくるファの音は全て#にしましょう。
またスラ―がついていませんのでしっかりとタンギングを行ってください。
きらきら星・春の小川
本日からこの「初級アルトサックスレパートリー曲集」という教材も使用していきます。
この曲集はドレミがあらかじめふってありますので、楽譜が苦手という方でも、楽しんで曲に取り組んでいただけます。
こちらの曲集ではあくまでも
「サックスで音楽に触れて楽しむ」
ということを目的としていますので、楽譜の読み方などはそれほど意識せずに、楽しんで演奏していきましょう。
✔p.17 きらきら星
最初の1曲目は、皆さんよくご存じの「きらきら星」を練習してみましょう。
さっそく最初の音から、今日学習した「ド」の音が出てきます。
この音は音が出しにくい音域ですので、最初のうちは音が汚くなっても構いません。
しっかりと息を吹き込み、大きな音で鳴らしてみましょう。
またこの曲集ではあまりアーティキュレーション(スラ―やスタッカートなどタンギング)の指示が書いてありません。
ひとまず、このきらきら星では全ての音にタンギングをつけて練習してみましょう。
また、この曲は♩=90のテンポの指定があります。
練習するときは必ずメトロノームを使い、速いと感じる方は、最初はゆっくりのテンポから練習するようにしてください。
✔p.36 春の小川
中学校の教科書などで最初に習う曲です。
こちらも♩=104の指示がありますが、難しいと感じる方は、まずはゆっくりのテンポで練習しましょう。
以上で第12回目のレッスンは終了です。
小指を使用するキーでは、手首のスナップが利いていないと指が痛くなったり、指がつる原因になります。
ストラップの高さによっても影響されますので、あらためて第一回目の記事でストラップの高さの調整方法をおさらいしてみましょう。
初心者の方でも楽器の持ち方から丁寧に指導させていただいております。
またネットからの申し込みの場合は入会金が通常1万円のところを半額の5000円にさせていただいております。
1回のみの受講も可能ですのでぜひレッスンにお越しください。
レッスンの詳細についてはこちら